日本経済新聞 平成19年12月20日木曜日 にて
カワムラを紹介する記事が掲載されました。
日本経済新聞 平成19年12月20日


駆ける企業−強さを探る
    現場公開、顧客から信頼

 
 気密や断熱性に優れ、寒さが厳しい北海道の自然環境に適した「北方型住宅」。道が普及をめざす、この北海道モデルの最大の担い手が住宅メーカーのカワムラだ。耐久性、シックハウス対策、省エネなどの基準を満たし2006年度に北方型住宅に登録された74件のうち、半数以上の43件を手掛けた。
  北米針葉樹で最も硬い米松(べいまつ)、ニュージーランド羊から採取した羊毛断熱材などを使う独特の「ノース工法」で性能面はクリア。ただ、住宅メーカーにとって登録の最大の難関は、住まいの安心・安全を担保するため05年度に加わった「設計・施工内容を各段階でチェックしてデータを第三者機関で保管させる」という条件だ。
  これには昨年4月に導入したカワムラ独自の携帯電話による建築現場管理システム「OBS」が威力を発揮。建築技術者が携帯電話のカメラとメールを使って、その日の作業箇所を撮影し本社に送信。写真はサーバーに保存され、注文主もパスワードを入力すれば工事の進み具合を確認できる。この仕組みを新たな条件にそのまま活用できた。
  もともと、腕の良い技術者の仕事ぶりを分析して全体の技術水準向上につなげると同時に現場を顧客に公開しようとOBSを考案した。「顧客の信頼獲得に向けた取り組みが、結果として生きた」と川村社長。

  カワムラは1918年に川村建具
製作所として創業、66年に建材販売を始めた。当時社長だった川村武会長は住宅業界の「どんぶり勘定」体質を目の当たりにし、「信頼のおける家づくり」をめざし71年に住宅建築に進出した。だから今も「下請け任せではダメ。自社の責任で施工と販売をし、できるだけ機械化してコストを削減する」のが信条だ。
  まず着手したのが工期短縮と品質の均一化。96年に上川管内東川町にコンピューター制御の全自動ラインで住宅部材を加工する工場を建設。加工済みの部材を現場に運び、付けられた番号通りに組み立てる。
  現場作業を減らすことで規格型住宅の工期は道内で通常工法の半分程度、道外では3分の1程度。完成度も技量に左右されにくい。全国の建築会社18社がフランチャイズ契約で同様のシステムを採用。先月は、ロシアの製材関連会社の経営者も工場視察に訪れた。

  業務効率化と顧客に対する透明性確保の両立では、今年、松下電工グループに外販した増改築の見積書を自動作成するパソコン用ソフト開発も成果の一つ。
  増改築の見積り作成は作成に1週間以上かかるうえ、同じ資材、工事で依頼しても作成者によって金額に差が出る。開発したソフトを使えば、改修面積や交換部品など顧客が必要項目をチェックするだけで30分程度で見積書ができる。
  今春、三次元CAD(コンピューターによる設計)をCGで立体画像化、完成後を疑似体験できる住空間シミュレーションシステムを本社隣りのショールームに導入したのも「平面図では分かりにくい」という顧客の声に応えたものだ。
  改正建築基準法施行の影響で住宅新築が低迷する中、同社にとって年8億円を超す実績がある増改築分野の重要性が増している。ここでも川村社長は顧客本位の「わかりやすさ」を武器に活路を開く構えだ。

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